第8章 蜘蛛 (韓信)
エスメラルダがハンマーを振り上げ叫ぶ。
「白状しないなら、残り四本、どんどん行くよ」
アマンダはぎゅっと目を閉じ、唇を噛み締め、衝撃に備えている。その様子を見たエスメラルダにある考えが浮かんだ。
(この女、肉体的責めにはかなり強いな…たまには、精神的な責めで揺さぶってやるか…)
エスメラルダは、ハンマーを放り投げ、部下の一人に命じた。
「この女の釘を抜いて、牢に放り込んでおきな。今から出かける。残りの者は、私についておいで」
エスメラルダは、数人の男達を従えどこかに向かった。
二日後、簡単な治療をされ、わずかな食事を与えられたアマンダが牢から引きずり出された。
全裸のアマンダは、首、両手、両足を固定され、大きな水槽のような場所に、大の字に寝かされた。
アマンダは心の中で、思っていた。
(次はどんな拷問が待っているのだろう?…いや、どんな拷問を受けようと奴らに負けるものか…)
そこにエスメラルダが木の箱を抱えて、上機嫌で入って来た。アマンダの顔を覗き込みながら聞く。
「そろそろ白状して楽にならない?」
アマンダは無言でエスメラルダの顔を睨み、精一杯の抵抗を示した。
エスメラルダはニヤリと不適に笑いながら、アマンダを睨み返した。
「今日は、あんたに素敵なプレゼントを持ってきたの。これ集めるのにかなり苦労したのよ」
とエスメラルダは言いながら、木箱を左右に振った。カサカサと不気味な音がした。
アマンダは覚悟したように叫んだ
「どんな拷問を受けようと私は何も話さない!」
エスメラルダは、「いいだろう、その覚悟が本物か確かめてやる」と言って、水槽の天井にある小窓から、無数の小さな黒い塊を流し込んだ。
アマンダは、ギュッと目を閉じ、身構えた。乳房の上に、パサパサと何かが落ち、体中をはい回る嫌な感覚がする。
そっと目を開けて見る。首を固定されているため、それが何であるかわからない。
次の瞬間、黒い塊がアマンダの顔まではい上がり、髪の方に横切って行った。アマンダは、それが何であるか理解した。
(蜘蛛だ!)
「ヒィィギャアアアー!やめてーー!」と、狂ったように手足をばたつかせるアマンダ。
しかし、手足はしっかり固定されているため、払いのける事は出来ない。
その様子を見つめていたエスメラルダが、アマンダに冷たく言った。
「あら、どんな拷問にも負けない強い決意はどうしたの?蜘蛛は嫌い?白状するなら、解放してあげるわよ」
(エスメラルダは言わないが、この蜘蛛に毒はない。猛毒を持つ蜘蛛もこの地には存在するが、アマンダに死なれては、財宝の在処がわからなくなる。)
「ギィヤアアアアー、やめてー!」
アマンダは、エスメラルダの声さえ耳に入らない程、半狂乱で叫び続けた。
エスメラルダが、荒々しく叫ぶ。
「やめてほしかったら、さっさと喋っちまいな!」
アマンダは、体中をはい回る蜘蛛の不気味な感触に耐えながら、必死で首をブルブルと激しく振った。
「まだ白状する気はないようだね…いいだろう」
エスメラルダは、男達に命じ、水槽に海水を流し込ませた。アマンダの顔が出るくらいの高さまで海水を張った所で、停止を命じる。
エスメラルダは、アマンダの方を見ながら楽しそうに言う。
「見ててごらん、今から面白い事が起きるよ」
海水を張られ、行き場を無くした蜘蛛達が一斉に高みを目指す。
水面より高い場所、アマンダの顔と乳房に移動を始めた。みるみるうちにアマンダの顔と乳房が黒く覆われていく。
「ひぃぐぐぐ…」
もはや、まともに悲鳴を上げる事すら出来ぬ程、顔を蜘蛛に覆われてしまったアマンダ。
顔を左右に振って、蜘蛛を振り払おうとするが、行き場のない蜘蛛はアマンダの顔にびっしりと張り付き、離れようとしない。
エスメラルダが呆れたように叫ぶ。
「もういい加減、白状したらどうなんだい?」
アマンダはエスメラルダの問い掛けに答えず、必死に手足をばたつかせたり、乳房を激しく振って蜘蛛を払いのけようと試みていた。
しかし、その動きも時間が経つにつれ、段々鈍くなり、やがてぴくりとも動かなくなった。時折発していた呻き声も聞こえなくなった。
仕方なくエスメラルダは、男達に命じた。
「女を水槽から引き上げろ!」
やっと解放された後も、錯乱状態にあり、目も虚ろなアマンダ。時々、「やめて、やめて」と小さく叫び続ける。
「うるさい!」
エスメラルダは忌ま忌ましそうに、アマンダの尻を鞭で強く打つと、男達に命じた。
「この女、正気に戻るまで、牢に放り込んでおけ!」
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